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書評02~中東情勢を知る!~

三つ巴という言葉があるが、現代の中東情勢はまさにこの言葉通りの状態である。むしろ三つ巴以上の状態であるとも言え、外にいる人々からは情勢が複雑過ぎて何がどうなっているのか分かりにくい。

本日紹介する本はジルベール・アシュカル 著 湯川順夫・寺本勉 訳の『アラブ革命の展望を考える―「アラブの春」の後の中東はどこへ?』
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レバノン出身の著者によって、いわば「内側」から現代の中東情勢について書かれている本書は、「アラブの春」とそれに続く混乱について背景などを交えながら、エジプトとシリアを軸に分析している。

本書は中東情勢についての予備知識が無くとも現代の情勢について理解できるように構成されてはいるものの、登場する組織などが少なくはないため、予め予備知識を仕入れた上で読んだ方がより深く本書の主旨を理解することができるように思う。

(今日の本)
ジルベール・アシュカル 著 湯川順夫・寺本勉 訳の『アラブ革命の展望を考える―「アラブの春」の後の中東はどこへ?』 柘植書房新社 2018
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4806807060/ref=mp_s_a_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&qid=1527998184&sr=8-1&pi=AC_SX236_SY340_FMwebp_QL65&keywords=%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E9%9D%A9%E5%91%BD

書評01~政治に少しでも興味のある人には!~

「政治」という単語にはどうしても難しいものというイメージがつきまとう。特に書店の政治コーナーに置いてある書籍の題名は難しいそうなものが多い。

そんな中、異色を放つのが木寺元編著『政治学入門』である。
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まず目を引くのが、中学生、高校生向けの小説かと見紛う表紙と帯であり、他の政治学について書かれた書籍とは違うことを主張している。

肝心の内容はと言うと、これも表紙の主張を裏切ることなく「政治」というものを出来るだけ噛み砕いて、誰にでもわかり易いように紹介しているが、本書の特徴は噛み砕いて記述しているにも関わらず、そういう書籍でありがちな内容が薄くなったり肝心の部分の説明が不足するということはなく、十分な量の情報を多岐に渡る分野から提供してくれている。

本書は、政治学を学ぶ上での最も基礎的で重要な観点をしっかりと抑えながらも読みやすいものとなっている為、これから政治を学ぼうとする人には勿論のこと、ちょっと興味があるだけの人、更には政治について勉強をした人が復習として利用するにも最適であり、まさに「入門書」として相応しいと言える。


(今日の本)
木寺元 『政治学入門』弘文堂 2016
https://www.amazon.co.jp/%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AD%A6%E5%85%A5%E9%96%80-%E6%9C%A8%E5%AF%BA-%E5%85%83/dp/4335460341/ref=sr_1_5?ie=UTF8&qid=1520869746&sr=8-5&keywords=%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AD%A6%E5%85%A5%E9%96%80